「役に立たない」科学が役に立つ/エイブラハムフレクスナーとロベルト・ダイクラーフ

「役に立たない」科学が役に立つという本を読んで、基礎科学の重要性について考えさせられました。最近では、実学が重要視されすぎて、基礎研究や好奇心に基づいた知的探求が軽視される傾向があります。特に、ファスト映画やファスト教養といったコスパ重視のトレンドが目立っています。

しかし、本当に人間の知性を発達させるためには、基礎研究や好奇心に基づいた知的探求が重要だと思います。これらの研究は即時性がなく、コスパも良くないかもしれませんが、将来的には人類にとって重要な知見を提供することができます。

それにも関わらず、教員たちは成績に関するプレッシャーから、生徒たちにコスパ重視の学習を押し付けていることがあります。この状況は非常に落ち込むものです。

しかし、私たち理科教諭たちは未来の科学者を育てることが私たちの使命であることを忘れてはいけません。人生は短いので、既に完成された理論を最短距離で学び、科学の最前線に速やかに送り込むことも重要です。バランスのとれた教育が必要です。

私たち教員は、自分たちのプレッシャーに負けずに、基礎研究や好奇心に基づいた知的探求を重視し、生徒たちにもその重要性を伝えていくことも必要です。これが、未来の科学者を育てるために大切なことだと思います。