採点支援ツールというものがあると聞いて、最初は興味がありませんでした。なぜなら、このツールは一文字の数字・カタカナ・ひらがな・アルファベットを自動で認識してくれるという機能が売りだったからです。しかし、物理の答案にそんな簡単な解答があるはずがないと思っていました。物理の採点は計算や式や図や文章が多くて、そんなものを自動で判定できるわけがないと思っていました。だから、採点支援ツールなんて使えないものだと思っていました。
しかし、実際に使ってみると、その考えは大きく変わりました。このツールは自動採点だけではなくて、人間が模範解答と見比べながら問題ごとに採点することもできるのです。しかも、その採点した結果をその場で集計してくれるのです。つまり、採点と集計を一気に済ませることができるのです。これはとても便利だと思いました。だから、今回初めてこのツールを導入してみることにしました。
最初の設定は正直言って面倒でした。問題や解答をスキャンして登録したり、正解や配点を設定したり、生徒の名前や番号を入力したりするのに時間がかかりました。でも、その後の採点は驚くほど早く終わりました。問題ごとに画面上で模範解答と生徒の答案を比較しながら、正誤や得点を入力するだけでした。それだけで、平均や順位や偏差値や小問ごとの正答率などのデータが自動的に出力されました。さらに、自分が作った問題の難易度や生徒の理解度も一目で分かりました。これらの作業を全部手作業でやるとしたら何時間もかかるところを、このツールを使うことで２時間ちょっとで終わらせることができました。これはすごいことだと思いました。もしも最初の設定に慣れれば、もっと時間を短縮できるかもしれません。最初は食わず嫌いしていた採点支援ツールですが、実際に使ってみて本当によかったです。
